きのうきょうあす
「to-day」だから「明日」だろうなどと、訳の分からぬトンチンカンなことを言って恥をかいていた私が、「トゥディ」は「今日」と覚えられたのは貴方様のお陰です。
そういえば「two day」なら明後日なのかなどとも言ってましたな。
イエスタディはビートルズで昨日、トゥモロウはどうやって覚えた?

カムカム英語の時間は終わりにして、本題に入ると、今回のお題は初代ホンダトゥディ。
ツディ、トデイ、トゥデー、トダイと色んな呼び方があるらしいけど、ここではトゥディで統一する。

1985年(昭和60年)に登場したのち、長年ホンダ軽自動車のメインモデルとして活躍、更に新型モデル登場以降もしぶとく生き残って(後述)1998年(平成10年)まで生産が続いた長命なモデル。
途中大幅な変更を経ているものの、全体のデザインイメージは全期間共通している。
モデル消滅したのちも、ゲンチャリバイクの商標となって復活、ホンダさんもなかなか人使い(?)が荒いですな。

トップの写真は、初代トゥディ登場当時の丸目ライトを持つモデル。
丸いヘッドライトが表情を持たせ、漫画のキャラクターのような愛嬌を感じさせる。

こちらは目玉をくりぬかれた哀れな個体。
上とはうってかわって、不気味なドクロガイコツのような表情をたたえている。

シールドビームランプの製造が終了して以降、このようにランプを部品取りされている廃車体をよく見かけるように思う。
最近は、代替品やストック品、海外製が比較的簡単に入手できるらしいけど。

こちらは進化したカラードバンパー装着車。
樹脂バンパーが出回り始めた当初は無塗装の黒色バンパーが多く、むしろ無塗装の黒色であることがデザインのアクセントにもなっていたが、すぐに廃れてしまい、無塗装バンパーは下位グレードの象徴みたいな扱いとなってしまった。
そして今日では、下位グレードでもカラーバンパーが装着されるモデルが当然となってしまい、逆に黒バンパー装着車の方が新鮮にさえ見えてくる。
全く勝手なもんだね。

なんか「つおそう」なトゥディ。
ツートンカラーの軽というのはこの当時珍しかったのでは。
ただしオリジナルカラーなのかどうかは分かんないです。

登場から約2年半を経た1988年(昭和63年)、マイナーチェンジを実施。
独特な表情をもった丸目マスクから、キリッと引き締まった感じの角目マスクへ変更。(ここからが長いのよ)

当時の私はトミカマニアを卒業して、免許をとるまでの間の、クルマ趣味の空白期間に有り、あまりクルマには興味をもっておらず、トゥディについても殆ど意識した覚えがない。
ただ丸目のデザインはヘンチクリンな奇怪なデザインだなと思ったことは覚えており、角目のこちらの方がまだマシだなと思ったような記憶はある。
今の眼で見てみれば、丸目の方が個性的で魅力的に見えるが、上に書いた黒バンパーに対する意識と同じで、当時は魅力を感じるような存在ではなかった。

こちらは時代が進んで1990年(平成2年)以降の660cc新規格車。

その頃の私といえば、丁度免許取得時期がチラツキはじめた頃で、自動車雑誌を買い始めたりして、クルマに対する興味が急上昇した時期にあたる。
雑誌の規格でも、新規格車徹底比較みたいな記事が載っていたが、トゥディは従来からの550cc旧モデルと殆ど変わらないデザインで、あまり新鮮味は感じなかった。

ポップなピンクのボディカラーは、ウッソー、ヤダー、カッワイー時代の、昭和の名残を感じさせる。
しかしまあ退色の具合の酷さは、眼を覆うばかり。
2004年頃に撮った写真で、当時で12年落ち位だったはずだが、15万円で買う人が居たのだろうか・・・。

こちらもパステルカラーを用いたトゥデイ。

低い車高、大きく寝かせたフロントガラス、ショートノーズ、ロングキャビンといった全体の雰囲気は、同時期のスバルレックス(1986年・昭和61年登場)にも共通するが、デザインとしてはトゥディの方がより冒険をしていると思う。

旧モデルからの顧客を持ち、実用性を重視する社風のスバルと、軽市場への新規参入(正確には再参入)で自由度が高く、柔軟に新しい商品性を考えることが出来たホンダとの違いだと思う。

トゥディに何を聞く?

ホンダはどうも塗装が弱い傾向があると思う。
最近のモデルはどうなのか知らないが、シビックなどでも色あせや、クリアのハガレなどを起こしているケースをよく見かけたもので、共通する弱点じゃないかと思う。
写真のトゥディもクリア塗装が酷くはがれ落ちている。

こちらも屋根の塗装がかなり傷んできている。
現存するトゥディは20年以上を経過したものが多いので、劣化も仕方がないと言えばそうなのだが、全般の傾向として塗装が弱いというのは事実だと思う。

こちらはテールゲートの上、広い面に浮きサビが出ている。
シルバーの塗装もキラキラが飛んでしまったような感じで、灰色っぽい感じになってしまっている。

面目ない

壁にでもぶつかったのか鼻がつぶれ、ショートノーズからベリーショートノーズになってしまったトゥディ。
しかしまあキレイに凹ませましたな。

大先輩ホンダN360(N-III)と。
トゥディのテールランプは取り外されてしまっている。
角目マスク以降のテールランプは、アクティバンの部品と共通なんだそうで、部品取りにされてしまったのだろう。

丸目モデルの時代、バンパーの埋め込みテールライト部分に、ポーターキャブのテールランプを取り付けた面白い改造車を見たことがある。
明確な記憶ではないのだが、近在の人が乗っていたはずでちょくちょくと見かけたように思う。
当時はDIYの改造車かと思っていたのだが、無限が発売していたアフターパーツにその様なものがあったそうで、かなり後年になってからネットでそのことを知った。

シンのゾウが抜かれてしまったトゥデイ。
ドナーにでもなったか。

これまた酷い色あせ具合のピンクのトゥディ。
廃車置場でのスナップだが、部品取りとして残されているのか、バンパーが外されたりしていじくられている雰囲気、これから更にいじくられるのか。

以前のホンダは旧車でも部品が出やすい(入手しやすい)という定評があったが、そんな話も今は昔。
トゥデイの年式ではどんなもんだろう。

大きなリアガラスと、テールランプに邪魔されないスクエアなハッチドア。
そしてシワくちゃだらけのガラスフィルム。

同期の桜。
上でレックスと比較した文を書いたが、ミラと比べてもまたキャラクターの差を感じる。
ダイハツでなら、リーザのキャラの方が近いのかな。

1993年(平成5年)、2代目の新型トゥディがデビュー。
新型車のリアはハッチバックスタイルではなく、トランク部分のフタだけが開閉する、360時代のセダンのような(旧ホンダライフなど)珍しいスタイルをとっていた。
それでは商用車(ボンネットバン)需要を取り逃がすことになってしまうこともあり、初代トゥディも低グレードの商用モデル「PRO」のみが継続生産されることとなり、新型の乗用車、旧型継続モデルの商用車という2本立てのスタイルが始まった。

ここからが初代トゥディの面白いところで、2代目トゥディが使い勝手の悪さなどでいま一つ波に乗り切れないのを見るや、パーソナルユーザー向けにお色直しをした「ハミング」なるモデルを追加して、主戦場に見事返り咲いた。
ここにあげた広告は丁度その時期のものであるが、66.8万円という価格は非常に安い。

右に並べられた新型車と見比べて、「旧型で十分満足」となってしまったユーザーも多かったはずで、ホンダの営業マンは頭が痛かったことだろうと思う。
しぶとく生き残った初代トゥデイは、2代目トゥディのモデルライフと完全に重なる状態で、1998年(平成10年)の軽規格改正まで生産が続いていた。

10年以上という長いモデルサイクルを誇り、前述のように末期モデルでもそれなりのセールスがあったことも関係するのか、近年まで比較的多くの数が残っていたように思う、
さすがに今となっては見かける確立は激減したし、見かけるモデルも末期のハミングが多いように思う。

実用車ながら、その個性に趣味的な魅力を感じる方も少なからずいらっしゃるようで、ネット上では愛好家の方もお見受けする。
ここでは比較的近年に見かけたトゥディをまとめてお見せする。

最後に一枚。
最近のクルマを見慣れた目には、低い車高と、シンプルなラインがかえって新鮮に見える。
今でも通用しそうとか、今の若い人とかにも受け入れられそうとか思うのは、ジジの戯言というか、ノスタルジー妄想だろうか。

(2017.2.25)
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