無駄玉
前回、フィルム時代の撮影について、初期のデジカメ事情について、散々に愚痴を書きつづったが、それから10年以上の時が経ち、私の撮影事情はすっかりと様変わりした。
今は大容量の記録メディアが手軽な値段で買えるし、パソコンの記憶容量も巨大化してたくさんの画像を保存できるようになったこともあり、撮り放題の状態。
なかなかケチケチ精神が抜け切れなかった私の心持ちも変わり、最近はコレはと思う物件に対しては、「ヘタな鉄砲・・」的に、なるべくたくさんのコマを使うようにしている。
しかしそうしてみても、ヘッポコカメラマンはやっぱりヘッポコピー。
たくさん撮影していても、同じようなアングルの写真ばかりで使いまわしが出来なかったり、判別の為に見たいと思う、肝心のところが撮れていなかったりと、あまり事態が変わっている感じはしない。ダメダメだね。

ともあれ、今回は、そういうムダうちしまくりの作品から、なんとか見られる程度に編集したものをひとつお見せしたいと思う。
数年前の5月連休のある日、私は瀬戸内の某地方へ原付ツーリングに出かけた。
海際の防波堤と、その脇にまで迫る山にはさまれた道路をノンビリと流していた時、山側にキラリと光る何かが一瞬見えた。
何となく直感を感じた私はすぐに引き返して、その正体を見極めようと、目をこらした。
私の直感や、勘の類は、たいていとんでもないハズレであることが多いのだが、この時ばかりは正解であった。

その正体はおそらく廃車体、しかも遠目ながらも古そうと感じ取った私は、山肌の上のほうにある目標に向かって突撃開始。

山肌は元果樹園らしき荒地が広がっており、そこを縫うように細い農道が走っていた。
最初のうちこそ簡易舗装が施されていたものの、舗装は直ぐに消滅し、雨水でえぐられ、石がゴロゴロした荒れた道に変身。
ここでバイクを乗り捨ててて、徒歩で前進。
かなりの急勾配を前進前進また前進。

ようやく姿が確認できはじめた標的は、狙い通りの'70年代もの。
久しぶりの初代マツダボンゴだ!

姿がはっきりと見えてきた、この時点で道は判然としなくなり、踏み分け程度の道を探しながら歩く。
相手が逃げるわけでもないのに、気がせいてついつい早足になる。

最終的に道は全く分からなくなり、最後は潅木の茂みを強行突破。

んー、何か変だな?
ボンゴにしてはアゴの突き出しがものたりない・・・。

つうことで、早い段階でお気づきの方もいらっしゃると思うが、今回のクルマの正体はボンゴではなく、ミツビシの初代デリカ。
初代後期型の4灯モデルは現役当時の記憶もあり、草ヒロでも何回か捕獲しているのだが、今回の獲物は初めての初期型。

写真は山側から撮った一枚、後方に海が広がり、なかなかの絶景ビューポイント。
私がスタートしたのは海際の海面レベルからなので(1枚目の写真がスタート地点)、この高さまでを、草ヒロ一台の為にえっさほいさと駆け上がってきたわけです。(すごいだろう)

で、タップリと撮影会を楽しんできた、はずだったのだが、今見返してみるとさほどコマを使っておらず、意外と紹介できるコマがない。
これは、たどり着くまでに何枚も撮影していたのと、たどり着いた時点である程度満足してしまったために、あまり写真を撮らなかった為らしい。
詰めが甘いというか、なんというか、バカだねぇ・・。

フロントマスクは上の一枚と、少しアップにした一枚の、二枚のみ。
左の一枚は、「デリカ」というカタカナステッカーに興味をしめして撮った一枚らしい。

お尻のほうには萌えたのか、障害物がなく撮りやすかったのか、何枚かコマを使っている。

年代の古いクルマで、しかも海が見える距離においてある割には、サビが少ないような気がする。
車内を覗いてみたが、特に物置として使われている様子もなかった。
荒地にポツンと置かれたクルマと、その周囲の雰囲気がなんとも不思議だった一台。

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