一本橋
何かと縛りが多い世の中となった昨今、田舎でもゴミの野焼きはもろん、草刈り後の雑草を焼くことさえはばかられるようになり、勝手なことをしていると役場やら駐在やらが飛んでくるようなご時世となった。
もちろんルールとして決まったことである以上、文句をいう気などさらさらないのだが、自由奔放に無法状態を満喫していた田舎の住民としては、若干の窮屈さを感じざるをえない。
近年数が減った廃車体、草ヒロについても金属回収という目的のほかに、環境、美化などの面から役所が指導して撤去させたケースも多いと聞いている。
これもまた仕方がないことであるが、鵜の目鷹の目で草ヒロ漁りなどをしているマニアにとっては、なんともつらく悲しい棘の道が続く。

今回の被写体は、そんな世情をものともせず、田んぼの中で倉庫として使われている個体。
クルマは2代目のマツダファミリアプレストバンで、この頃とんと見かけない嬉しい獲物であったのだが、それにまして今までに見たことがない置き方がされている所が面白い。

クレーンでも使ったのか、水路の上を跨ぐような状態で鎮座している。
水路の上というデッドスペースを有効に活用できるし、高床式と同じく風通しがよく、クルマにも、車内の保管品にも最適な状況が確保されているのだろう。
ここまで考えられた構造なら、ドアパッキンが湿度によって伸縮し、貯蔵品の湿気調整まで行っているのかもしれない。
先人の知恵は偉大だ。

前から後ろから。
クルマの右側には、水路を跨ぐ通路がかけられている。
この通路側からドアにアクセスして、倉庫として利用しているのかと思いきや、通路のコンクリートが邪魔になり、運転席とその後ろのドアは開きそうにない。
正倉院並みによく考えられた置き方をされている割には詰めが甘いな。
おそらく後部のハッチドアから物の出し入れをしているのだろう。

後部ガラスと、左荷室のガラスは破損したのか、ブリキ板と板材で丁寧にふさがれている。
フロントマスクは崩壊気味、左ヘッドランプは反射鏡と電球が残った状態でガラス部分だけがハガレ落ちていて、相当長い期間この状態にあったであろうことが推測できる。

これは廃車置き場での一枚。
上の写真は4ドア(5ドア)モデルであるが、こちらは後席ドアのない2ドア(3ドア)仕様。
後席ドアを省いたモデルは、1000から1500cc位の小型ライトバンに、かつてよく見られた仕様。若干安いんだね。
アップの写真はテールゲートに付けられていた「BUSINESS DX」なるグレードエンブレム。
型物の立派なエンブレムであるが、どんな装備がおごられていたのか、興味があるところ。
多分ペン立てが付いているとか、書類ホルダーが付いているとか、そんな可愛らしい装備程度でしょうけど。

ところで、目ざといひとなら、ファミリアよりも上にのしかかっている自動車の方が気になるはず。
でも、ネタの温存の為にここでは出さないし、触れない。
「つづきはCMの後で・・」ではないが、皆さんの興味を無意味にひっぱろうとしたり、ネタを小出しに出し続けるのも、サイト延命をはかる私の苦肉の対応なのです。うん我ながら小人物だな。

戻る