ライトバス(小)
マツダライトバスというと、大きな曲面窓ガラスが特徴的なA型ライトバス(写真)を思い浮かべる方が多いと思う。
あるいはボディメーカーが違う、C型ライトバスの姿を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれない。
しかし今回紹介するのは、それらよりも一回り小さい、マツダライトバス(小)。
マニアの方なら当然その姿はご存知であろうが、前述のA型、C型ライトバスに比べると、地味で特徴もなく、趣味的にはパッとしない存在であるような気がする。

このタイプのライトバスは、セミキャブトラックであるDシリーズトラック(後のクラフト)をベースにして登場したモデルで、初期モデルは1960年(昭和35年)に登場している。
初期モデルは短いボンネット部分をもち、アメ車もどきの4灯式ヘッドランプと、いかつく大仰なグリルやテールフィンを持った、いささかゲテモノ的な香りのするモデルであった。
系譜としては、この初期モデルがモデルチェンジをして、写真のライトバスにつながっていると思うのだが、私の持っている自動車ガイドブックではこのモデルは掲載されておらず、このタイプのライトバスがいつ頃登場したのかはよく分からない。

フロントマスクの部品はベース車のクラフトと同じデザインのものを使用しており、クラフトの登場(=Dシリーズトラックのモデルチェンジ)と同時期と考えると、1965年(昭和40年)頃ということになるが、資料がないので推測の域を出ない。
1965年(昭和40年)にはA型、C型のライトバスが発売されており、そちらに注力したかったのか、ガイドブックの誌面スペースを節約したかったのか、よく分からないが、同時期に併売されていたのは間違いないはずで、この時期のマツダは25人乗りのA型、C型と、18人乗り(推定)のライトバスの、3種類のマイクロバスを持っていたことになる。

そのように自動車ガイドブックからつまはじかれていたライトバスであるが、何故か1970年(昭和45年)の自動車ガイドブックで、奇跡のカムバック。
ベース車のクラフトと同様に、角型ライトに変更された写真が掲載されている。(但し、グリルデザインはクラフトとは別物)
さらにここからが魑魅魍魎の本領発揮。
1971年(昭和46年)版では、さりげなく塗装のパターンを変更。
1972年(昭和47年)版では、「クラフト18人乗りバス」と名称を変更、但し掲載されている写真は前年までのものと同じで、ナンバープレート位置に付けられた化粧プレートの表示も「ライトバス」のまんま。
1973年(昭和48年)版では、「パークウェイ18」と更に名称変更、形式も「DUC9」から「EVK15」へと変更。でもやっぱり写真はそのまんま。
翌年の版は持っていないので、その後どうなったのかは分からないです。
あんまり手間隙かける気がなかったんですかね。
長々と書きましたが、いつもの通り詳細不明、これ以上調べる気もなしです。

後ろからのショット。

このクルマのすぐ後ろ側は川になっており、わざわざ対岸まで渡って撮影した一枚。

なんとも可愛らしい、でも小さすぎるテールランプが目を引く。
バンパーも申し訳程度の簡単なもので、全体に簡素なデザイン。
マツダのカタカナステッカーが渋いね。

再びフロントマスクの一枚。

目をくりぬかれているのが痛々しい。
ベース車のクラフトは短いながらもボンネットを持つが、ライトバスはほぼ絶壁で、ボンネットはない。
窓下のフードは開けられるようになっているようだが、ラジエターか何かのメンテアクセスになってるのかな。

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