閃光一閃
今回もかなり昔の写真。
夏の暑い日の夕暮れ、初めて通る道路をキョロキョロしながら走っていたところ、道路わきの雑木林の中に面白そうな廃車体を発見。
ミニカバンかなと思ったそのクルマは、あまり見かけたことのないスズキフロンテバン。
回りには人気もなく、数百メートル離れた畑でトラクターの音が聞こえてくる程度、これは遠慮がなくていいわいと、林の中に足を踏み入れる。
既に日は落ちかけており、更に林の中とあってあたりは薄暗く、ちゃんと写るかなとフラッシュを焚いて撮影。
当時導入して間もなかったデジカメの画面で確認して、まあこの程度かなと思いながらも、ゲットだぜてな感じでニンマリ。
同じアングルでもう一度フラッシュを焚いたところで、遠くから聞こえていたトラクターのエンジンがいきなり止まった・・。
夜目にすかして相手方をうかがってみると、あちらも運転席から立ち上がって、こちらを見ている様子。
怪しいやつめ、なにしてるだと思われたんだろうなぁ・・、小心者の私はこれですっかり萎縮してブルってしまい、それ以上の撮影をやめてそそくさと立ち去ることにした。
別に悪いことをしているわけではないんだけど、私はどうしても人目が気になってしまう。
こんなことを書いている私が言える筋ではないけど、一般の人から見て、あまりにも不審に思われるような行動は慎んだ方がよいです・・。

ということで、今回のフロンテバンの写真はこれだけ。(もう一枚もほぼ同じ写真なので)
できればフロントマスクの写真や、各部も収めたかったのだが、そのような事情もあってかなわず。
詳細を観察することも出来なかったのが心残り。

フロンテバンは、乗用フロンテがリアエンジンモデルとなったのを機に、セダンとは異なる独自設計で登場した、FR方式(フロントエンジン・リアドライブ)の軽ボンネット版。
この当時の典型的な軽ボンバンの姿をしているが、リアハッチドアを車幅いっぱいまでとって、テールランプをドアにつけたところや、リアサイドガラスのデザイン処理などは独特。
テールランプが角型のこのモデルは後期タイプだね。
同型のフロンテバンには、乗用登録の「フロンテ・エステート」を名乗るモデルがあり、もしこのクルマがそれであったら相当な稀少車であり、今頃鼻高々で写真の説明などを書いているところであろうが、今となってはよく分からない。
まあこれはただのライトバンだと思いますがね。

何年か経って、偶然同じ道を通る機会があったが、見覚えのある雑木林を見かけたときは既にフロンテの姿はなく、再会の機会は永遠に失われた。

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