660
軽自動車の規格が、550ccから660ccへと変更されたのは1990年(平成2年)1月のことであった。
景気が過熱しきっていた、バブル崩壊前夜。
その頃の私は高校2年生、まもなく運転免許に手が届く歳になっていたこともあり、自動車雑誌などを買い始めた頃で、かなり興味深くこのニュースを見ていた覚えがある。

しかし、当時我が家で使っていた軽自動車は、旧規格550ccタイプのダイハツハイゼットトラック。
しかも、これは規格改定直前の1989年(平成元年)秋に買ったもので、当時は臍をかむ思いで、羨ましいというか、苦々しい気持ち混じりで新規格車を見ていたような気がする。

そんな「新規格・軽」も登場から20年以上が過ぎ、懐かしの存在になりつつある。
今回はその当時、平成初頭に活躍した、軽ワンボックスカーの姿などを紹介していきたいと思う。

まずはトップバッターの、ダイハツアトレー。
なめらかなボディラインで、商用車という雰囲気を感じさせないデザインは、今見てもなかなかかっこいい。
後部スライドドアの窓が、一枚物の上下昇降式というのもかなり珍しかったように思う。
この時期のダイハツでは、乗用タイプのミラがフルモデルチェンジで新型車となっているが、ハイゼットを含むアトレーは、旧型車に手を入れた形でのモデルチェンジとなっている。

この個体は、車体側面に大きく貼られたデザインシールが特によく目立つ。
これはアトレーの「A」の字をデザインしたもんなんだろうねえ。

訂正と追記
660ccと記載したこのモデルですが、正解は550ccタイプだったようです。
ろくに調べずに思い込みで書いたら間違いでした、ゴメンナサイ。
本件、アトレークラブの日野さんからご指摘いただきました、ありがとうございます。さすが専門家です。

次はスズキエブリイ。
「エブリ」は誤用ナリ、「エブリ」はもーっと誤用ナリ。
ついでにキャリイも、「キャリィ」「キャリー」「キャリィー」は間違いだそうです。
私はあんまり気にしてないですけどね。

エブリーも旧型車に手を入れて、660CCエンジンを積み込んだ、いわばマイナーチェンジ級のモデル。

この時期のクルマは、極最近まで撮影対象として見てこなかったこともあり、撮影コレクションの中に入っていたエブリィ660は、この一台のみ。

おまけ

スズキエブリイのOEMモデル、オートザムスクラム。
今や「オートザム」って何さ、という声も聞こえてきそうな気がするので書いておくが、バブル期に発足したマツダのディーラー網の名称デス。

スクラムの登場は、ポーターキャブが生産中止となった1989年(平成元年)。
当時は550ccモデルの時代であり、また、マツダスクラムを名乗っていたのだが、660チェンジの際に、オートザムブランドを名乗るようになった。
この時期はマツダ色を前面に出さない戦略があったんだとか。そういえばロードスターなんかも、ユーノス・ロードスターなんて呼んでたね。

三菱ミニキャブ

廃車置場でのスナップであるが、奇しくも3世代のミニキャブが顔をそろえた。
一番古いのは真ん中、ドアを立てかけられた550ccモデル。
次が手前の660ccモデル。
一番奥が、1991年(平成3年)にモデルチェンジした次代モデル。
正確に言うと、手前2台はパーソナルユーザー向けグレードの、「ブラボー」で、一番奥は商用モデルの「ミニキャブバン」となる。

ミニキャブ660もまた、旧550ccモデルのボディを流用した、ミニチェンジタイプ。
新旧を見比べても、前後のバンパーが大型化したのが目に付く程度で、外観上の差異が殆どない、地味な変更となっている。
バンパー大型化というのもかわいいもので、前バンパーなどは、ナンバープレート取り付け位置の形状を、少しだけ膨らませただけ。
これには暫定的な処置といった面もあったようで、この新660ccモデルは1年ほど生産されたのみで、新型車にフルモデルチェンジしている。
同型のミニキャブは、廃車体などで比較的よく見かける方だと思うが、ほとんどが550ccタイプで、660ccモデルは非常に少ない。
生産期間が短かった為だろうか。

ホンダアクティ

左から顔を出しているのは、昭和の時代のアクティ。
右からケツを出しているのが、平成アクティですな。

正直、660ccのアクティなんてのは、いまでもそこらへんをいくらでも走っているので、全く趣味の対象としていなかった。
当然、ぜーんぜん写真なんかとってないです。

昭和アクティも、現役のものはともかくも、草ヒロでは頻繁に見かけるクルマなだけに、有り難味が少ない・・。
それだけ長持ちするクルマということなんかなあ。

ここまで紹介した新規格車が、全て550ccモデルの延長だったのと違い、全身フルモデルチェンジで登場したのがスバルサンバー。
この規格改定で、フルモデルチェンジをしたワンボックスモデルはサンバーだけ。
但し、先代のサンバー550は、1982年(昭和57年)登場と、このクラスで一番古いモデルとなっていた事情も有り、別にサンバーが偉いからという訳ではない。

ともかく、外観がガラリと変わったことと、2気筒から、4気筒にエンジンが変わったこともあり、新鮮味という点では他社に負けない商品性を持っていたと思う。

写真は廉価版の商用グレードモデル。
丸目ライトは、初期の廉価グレードのみに採用されていた。さすがに現役でこのタイプのものに会うことは少なくなった。

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