ロボット顔
誰がつけたのか、大橋巨泉の眼鏡面になぞらえて、「巨泉ハイゼット」という愛称がついているS37ハイゼット。
子供の頃の私には、フロントマスクのデザインが無機質で無表情な感じがして、ブリキ細工のロボットを連想していたような覚えがある。目の下にクマがあるようにも見えたりして、ちょっと不気味な印象だったかな。

この角型ライトの採用は一過性的な流行だったのか、コストでも関係したのか、1972年(昭和47年)のモデルチェンジでは、再び丸型ライトへと回帰している。
モデルチェンジした丸目2灯モデルが、私がしつこく「コワイ顔」とネタにし続けているS38系モデルとなるわけだが、このハイゼットは丸いライトと、ライト周りの黒いガーニッシュが不気味な表情に見えて仕方なかった記憶がある。
無表情でもダメ、表情があってもダメとは我ながら勝手気ままだと思うが、あくまで子供の頃のことなので、まあ許してやってつかあい。

今回の写真は、1968年(昭和43年)に登場したS37ハイゼットの初期モデル。
軽ではまだ少数派であった水冷エンジンを採用、市場の主力となりつつあったフルキャブオーバースタイルに、斬新な角型ライトを採用、ドアハンドルも埋め込みタイプとするなど先進的なイメージがあるが、運転席の扉は当時でも廃れつつあった前開きタイプのものを採用。
当時他社でもこのタイプの扉を採用したモデルが残っていたものの、新型車として前開き扉を採用したのは、このハイゼットが最後ではないかと思う。
前開き扉は乗降が容易などのメリットがあるものの、安全上の問題などもあり、S37ハイゼットでもマイナーチェンジの際に一般的なうしろ開きタイプに変更されている。

こちらは後期型。
ご覧のように、扉が後ろ開きとなる。
開き方向を変えることは想定していなかったのか、目の横(ライトの横)に、大きなヒンジが露出した状態で取り付く。

商用車、特にトラックを調べていて結構困るのがリアスタイルの資料。
リア側のみしか見えない状態で、車名の表示などがないものは、車名の特定が難しいこと多い。
乗用車ならたいてい何がしかの資料があるものだが、商用車はそういった資料が乏しく、またどうしても画一的なデザインになりがちなので頭を抱えてしまうこともしばしば。

幸い今回はリア側からの写真も撮ることが出来たので、自分の備忘という意味も含めて写真を残しておくこととする。
左は前期型の3方開き、右は1方開き。
右側のモデルの前期後期はよく分かりません・・。
我ながらあてにならん資料だこと。