大・レンジャー
日野自動車の'70年代の顔、看板モデルとして活躍した大型トラック。
軸配置や仕様によって、ZM、TCなどという形式名が付くが、シリーズとしての愛称がなかったことはなんとも残念。
幼少時の私は、似たデザインの中型車と完全に混同しており、日野のトラックといえばすべて「日野レンジャー」と呼んでいた。
まあ、そんな時代もあったね・と。

写真のクルマはクレーン車仕様(レッカー?)の日野ZM。
かなり以前から存在は知っていたのだが、私は大型車に関しては関心が薄い傾向があり、それほど有り難味を感じることなく、つい最近まで写真におさめることも、観察することもなくスルーし続けていたクルマ。
今年(2011年)の春になってようやくカメラにおさめたのだが、その直後にこのクルマは姿を消してしまいビックリ。

今頃になってから調べてみると、1976年(昭和51年)に登場した、このシリーズの後期型。
際末期のモデルだったとしても、30年以上経っている年代ものの個体だったらしい。
おそらく老朽引退したのだろうが、よくぞ今まで現役で、といまさらながらに感心。

ふそうスーパーグレート、日産ディーゼルビッグサムと顔を並べる日野ZM。
もう一台、いすゞが並んでくれていたら・・などと思わなくもない。
同じ業者さんの持ち物なのだろうが、採用メーカーがバラバラなのは、なんらかの思想があってのことなんだろうね。

ZMには、近年のモデルのようなボリューム感はないが、独特の威厳のようなものを感じる。

情報追加!

WEB拍手より、このZMにお乗りだった方からメッセージをいただきました。
それによりますと、このZMはシャーシが1980年(昭和55年)式、クレーン部は1970年(昭和45年)式という年代もの。
走行は10万強程度で、エンジンは元気だったそうですが、会社が廃業してしまったため引退となり、海外へと旅立っていったそうです。

私が引退直前に撮影したのは偶然、関係者の方から直接メッセージいただけたのも偶然、不思議な縁を感じます。
メッセージ送ってくださった方ありがとうございました。

ちなみに採用メーカーがそれぞれ違うのは、関係各社から仕事を請ける都合上とのこと、いすゞは小型を使っておられたそうです。

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