ダイハツMAXクオーレ・バン
1977年(昭和52年)登場、軽自動車規格の拡大改定にあわせ、550ccサイズのエンジンと、ワイドボディを乗せたモデル。

前年の1976年(昭和51年)、ダイハツは新規格対応モデルとして、フェローMAX550を発売していたが、このモデルは旧規格車のナローボディを使用した、暫定的な色合いの強いモデルであった。
当時の市場では、新規格対応の大型ボディを採用したスバルレックスと、スズキフロンテが、居住性の良さから人気を呼んでおり、遅ればせながら、大型ボディのMAXクオーレでダイハツも追いついた格好となった。

で、真面目な解説はここまで。
今回の写真は、上で解説したMAXクオーレのライトバンモデル。
旧フェローMAX時代から、ワイド&ロー的な雰囲気があったクルマだが、幅が広まったMAXクオーレは、よりそのイメージがつよくなる。
冬の長い陽の光に、沈鬱な表情を晒す(顔は見えないけど)MAXクオーレバン。
撮影した道路からは、畑を隔ててかなり離れており、接近する事は出来ず。
フロントマスクが拝めなかったのは残念無念。

もう一枚、フロント側からの写真は、自動車整備工場の片隅に置かれていたバンで、グリルデザインが変わった後期型のモデル。
汚れてはいたが、上のクルマと比べるとサビが少なく、近年まで動いてたのかもしれない。
で、ここからはさらにいらん話。
私が子供の頃の話、1980年(昭和55年)前後だと思う、休日出勤する父に連れられ、父の勤務先に行く機会が何度かあったのだが、その会社の敷地に、このMAXクオーレ・バンの電気自動車が置かれていた。
車内は2人乗り、後半分は背の高いバッテリーが積まれ、窓のライン近くまで埋められた状態で、荷物も積めない状態であった。
子供心にも、こんなクルマ使えねー、などと思ったことは覚えている。

既に30年以上前の思い出話である。
今回ネット上に資料が落ちていないかと調べてみたのだが、資料は皆無で、存在自体を確認することができなかった。何かと勘違いしているのだろうか、記憶違いではないと思うんだがなー・・・。(今回も自信がない)

で、更に続く無駄話。
ここからは私の父に聞いた話、父が勤めていた会社は、電気自動車の開発でダイハツとの繋がりがあったとかで、古くからダイハツ製の電気自動車を導入していたらしい。
1990年代になってから、何度かハイゼットの電気自動車を運転する機会があったとのことだが、性能はいまいちで不便なことが多かったとか。
一充電での航続距離は50キロ強、電池の残量が減ってくるとパワーダウンしてしまうため、坂だらけの神戸の街で、「あの坂登れるやろか」「あかんでぇ、無理やわー」などという会話をしながら走っていたとか。
ホラ吹きの父の話なので、どこまで本当なのかわからんけど、とにかく良い印象は持っていなかった模様。
そんなイメージがガラリと変わったのは、トヨタRAV4(初代)の電気自動車が入ってからで、このクルマなら高速も乗れる、姫路・神戸を不安なく往復できると(100キロ超?)、好評だったとか。

父が体験したこれらの電気自動車は、法人が購入した試験的、宣伝的な意味合いが強かった存在。
ニッサンリーフや、ミツビシi-MIEVといった新時代の電気自動車が走り始めた今、隔世の感がある。

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