さよなら たこフェリー

淡路島・岩屋港と、本州・明石港を連絡する、「明石淡路フェリー(通称たこフェリー)」が2010年11月16日をもって航路休止となることが決まりました。(2010年10月15日発表)
明石海峡大橋との競合で乗客が減り、加えて燃料の高騰、高速料金値下げなどで打撃を受けており、ここ数年は特に経営が苦しかったようです。
休止とはいうものの、従業員は全員解雇、持ち船も売却が決まっているとのことで、事実上の廃止と考えても差し支えないようです。

私は観光客としての立場でしか利用したことがないので、どうのこうのと言う資格はないわけですが、やはり残念で寂しい気がします。

最後にもう一度ということで、先日原付バイクで淡路まで行ってきました。
今回は、そのときの写真と、それ以前に利用した時の写真なども加えて紹介します。

(追記)2010年11月15日
来年3月を目標として、別会社の手により航路再開を目指すことが発表されました。
内容がどこまで具体化しているかは分かりませんが、再開を期待しています。

(さらに追記)2012年春
残念ながら、フェリーとしての復活の道は閉ざされてしまったようで、廃止ということで本決まりのようです。

たまたま仕事が休みとなった金曜日の早朝出発。
到着したのは9時過ぎだったか。
前の便が出航したばかりということもあり、乗船待ちのクルマはバスと、トラックが数台のみ。
それでもオートバイと、徒歩の乗客が結構待ちあっている。
私と同じく、最後にもう一度乗船をという人達だろうか。

10時前にフェリー「あさかぜ丸」が到着、乗船。
待ち合わせの間に、いつのまにかクルマが集まり、結構な乗船率となった。
特にバイクは20台前後が乗船。

不安定な二輪車で、風の強い明石海峡大橋をわたるのを嫌う人が結構居るみたいで、航路が廃止されると、そういった利用者の足がなくなってしまうことになる。

そして、原付バイクにしか乗れない私にとっては、バイクで淡路島に渡る手段が、全く無くなってしまうのが痛い。

約20分で、淡路島・岩屋港へ到着。
ここから淡路島ツーリングに出かける人は、東岸からぐるりと淡路島を回る人が多いようだが、今日の私は反対の西岸ルートを選択。
西側は人口が少なく、交通量も少ないのでノンビリとバイクを走らせるのに最適。

写真は去年4月に撮ったもの、このときはフェリーターミナルから島の東側へ回り、グルっと島を一周した。

そのまま島の南側へ。
淡路島は大きな島だが、外周に沿って一周しても約150キロ。
バイクと共に、自転車で回る人も多く、同じ船に乗ってきた人と、途中で出くわすなんてこともしばしば。

写真はやはり去年に撮ったもの(今回あまり写真を撮らなかったので・・)。
福良から由良まで抜ける南岸の道路は「南淡路水仙ライン」と名づけられた道路で、海沿いの景色を楽しみながら快走できるお気に入りのロード。

南淡路水仙ラインは、洲本側の由良に抜ける前に険しい山間部に入る。
自転車の人にはヒッジョーに厳しい峠道。

そして、その途上にある、知る人ぞ知る南淡路の名所、ナゾのパラダイス。
いわゆる秘宝館というやつです。私は入ったことがありませんけど、ネットで多数のリポートがありますので、そちらをどうぞ・・。

いつ見ても人の気配がしないが、よく潰れないなあ・・。

峠道を下り、由良町の生石公園。
ここは本州側紀伊半島と、淡路島との海峡が最も狭くなったところで、かつて日本軍の砲台が置かれていたところ。

今回は時間の関係で立ち寄らなかったので、以前訪ねた時の写真をアップした。
沖合いに浮かぶ島は「友ヶ島」で、ここもやはり要塞として利用されていた。

周囲にはレンガ積みの施設の跡がたくさん残っており、なかなか興味深い。

私的に、淡路島で是非紹介しておきたいものが、この怪しげなクルマたち。

地元で「農民車」と呼ばれる小型トラックで、小型特殊自動車に類するものだが、淡路島の農民車は実にバラエティー豊かで、いろんな形態をしている。
それもそのはず、地場の鉄工所が、いろんな部品を寄せ集めて手加工で作っているとかで、同じものがありえないものらしい。

上は草ヒロ農民車。
下はディーゼル発動機をフロントに積んだ、最もよく見かける形態の農民車。

ついでに書いておくと、淡路島にはあんまり草ヒロ無いです。

淡路島北端から、西側まわりで走ってきて、まもなく一周というときに現れる巨大な観音像。
その名も「世界平和大観音」、観光目的の施設で、観音像も展望塔となっていたようですが、2006年頃に閉鎖され、今は廃墟となっている模様。

これも検索するといっぱいサイトが見つかりますんで、そちらをどうぞ。

淡路島を一周して、岩屋港へ到着、ただいまー。

これも去年の写真で恐縮だが、今回はフェリーターミナルについた途端に乗船してしまい、写真は撮ってないので。
後方に写る船、「あさしお丸」は一足先に外部へ売却されてしまい、航路に現存しない。

私が初めてこのフェリーを利用したのは昭和60年頃。
家族旅行の帰り道、日曜夕方の上り便を利用したのだが、広い駐車場が満杯で、道路にまで乗船待ちのクルマがあふれており、何時間も乗船を待った記憶がある。
明石海峡大橋が出来るまでは、程度の差こそ有れどいつも何便か船を待つことが多かったと思うが、それも今は昔話。

帰り便は16時発。
運行が若干遅れていたようで、16時10分頃に着いたところ、そのまま乗せられてすぐに出航。
この便はクルマも少なく、バイクの乗船も10台強だったろうか。

たこフェリーから見る明石海峡大橋。

最後に明石港フェリーターミナル。

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