ちびコロジー 「遠い中東の戦争が、日本の経済成長の火を消した。」 1973年(昭和48年)秋、第四次中東戦争が勃発、イスラエルとイスラエル寄りの国家への圧力を狙った、アラブの石油供給制限により原油価格が高騰。政府は石油・電力の使用制限令を発動、物不足と物価の暴騰が深刻化した。 当然ガソリンについても価格が急騰、猛烈なモーターリゼーションの波に乗り、売れすぎて困ったという新車販売の実績もガタ落ち、ガソリンスタンドには日祝日の営業自粛、平日の営業時間短縮勧告が出されるなど、多くの自家用車ユーザーにとっても厳しい時代となった。 本来なら経済車である軽自動車・レックスには追い風となるはずの流れであったが、それまで不要であった軽自動車の車検実施や価格上昇などで軽自動車の割安感がうすれ、レックスを含めた軽自動車市場は低迷する。 また日本独自の規格である軽自動車は、軽自動車枠という設計前提が有る故に輸出対応に不利であるとされ、「軽自動車無用論」が叫ばれるなど激しい逆風の吹いた時代でもあった。 そんな中スバルのはったキャンペーンが「ちぴコロジー」、軽自動車すなわち「ちび」と、「エコロジー」を掛け合わせた造語をスバルからの提案と銘打ち、軽自動車の経済性や省エネ性を大いにアピールした。 性能が悪く、耐久性も劣るというイメージの強かった軽自動車の負のイメージを払拭し、軽自動車ならではの利点をアピールすべく様々なコピーが用意された。この中でも最も力が入れられたのはやはり経済性についての項目。 燃費についてはもちろん、軽自動車と小型車の維持費について比較表を記載して有利さをアピール。 当時既にクラッシックカーの域に往きつつあったスバル360の写真を出し、10年以上前に登場したスバル360が元気に走っている、などと軽の耐久性を取り上げた広告も作られた。 これらのキャンペーンにも関わらずこの時期のレックスは不振そのもの、不景気による新車需要の低迷が深刻だった上、小型車クラスの攻勢が激しかったのも一因だったのだろう。 タコメーター付きの5速ミッション車が投入されたのもこの時期、それも主たる目的は燃費改善のため。カタログの見出しも「燃費性能・静粛性にすぐれた軽快な5速ミッション車」となっている。 燃費は燃料費の他に航続距離にも関係してくる為ユーザーにとっては重大な関心事であった、ドライブに出かけても前述のように給油がままならなかった為である。 ちなみにタコメーターのレッドゾーンはなんと9000rpmから、ほんとかよぉおい。 |
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