1976年(昭和51年) 3歳 2009年(平成21年) 36歳

ダイハツコンソルテ

九州大分県に、豊後高田という街がある。
国東半島の付け根に位置するこの町には、この地方で最も賑やかな商店街が存在していたが、ご多分にもれず近年衰退化が激しく、いわゆるシャッター商店街と化していた。
その状況を打ち破るべく、2001年頃から町おこしが企画され、多数残っていたレトロな建物を売りに「昭和の町」として観光活性化を図ったところ大当たり。いまでは多数の観光客が訪れる人気観光地となっている。

その豊後高田で2006年3月、期間限定で昔の車をレンタカーとして貸し出すというイベントが実施される。
貸し出しされるのは、「ダイハツミゼット」「マツダポーター」「マツダキャロル」、そしてなんと「ダイハツコンソルテ」。
古くから当サイトをご覧になっている方はご存知であろうが、コンソルテは私の父が乗っていた車で、子供の時の私が一番好きだったクルマ。
さらに貸し出しされるクルマの写真を見てさらにビックリ!私の父が乗っていた物と全く同じ車体色なのである。

とても懐かしく、当然是非とも乗ってみたかったのだが、当時仕事が非常に忙しく、二連休すら取れないような状況でどうしても行くことが出来ず、正に泣く泣くこの機会を逃すこととなった。

それから3年・・・、いつものようにネットでくだらない情報検索(人にはとても言えないような情報検索)をしていると、偶然「レトロレンタカー」の記事を発見。ここで期間限定だったはずの「レトロレンタカー」が、通年営業として残っている事を知りまたまたビックリ。
私の勘違いだったのか、好評で通年営業になったのかは知らないが、今でも乗れるのなら是非乗りたいと計画を練り、2009年ようやく豊後高田市に乗り込んで「ダイハツコンソルテ」乗車を果たすことができた。

トップに掲げた写真は、それぞれ子供の時と、オッサンになった同一人物を写したもの。
現在の顔は修正済み、私は素顔を晒すほどの自信家ではない。
最近デボチンの生え際が気になるんだよなー、白髪もメッチャ増えたし、服のセンスも悪いよなー、そりゃモテへんよなー。

2013年5月追記
このページの情報は、2009年当時のものです。
レトロレンタカーについては、現在も継続して営業されていますが、コンソルテについては貸し出しを終了しているそうですので、ご注意ください。


ダイハツコンソルテ1200GS 1973年式(昭和48年)


今回レンタカーとしてお借りしたコンソルテは、1973年式(昭和48年)と、36年前に製造された物。
現車は、トヨタ製K型1200ccエンジンを積むスポーツグレード。
私の父が乗っていたのは、ダイハツ製FE型1000ccエンジンを載せたファミリーグレードのスーパーデラックス。
それぞれ外観も細部が異なるが、グリーンの「アロマチックオリーブ」というボディカラー、サイドの白いピンストライプは全く同じもので、私の記憶にあるコンソルテとよく重なり嬉しく懐かしい。

リアフェンダーのベンチルーバー、兄弟車トヨタパプリカとはデザインが異なり、幼少時の私は同型車を見るたび、ここを見て両者を区別していたものである。

給油口はボディ側リッドがなく、キャップが外板と共通になったタイプ。
正直あまりカッコよくないし、ボディカラーにあわせて部品を用意しなくてはならないわけで、コスト的にどうだったのか疑問。

サイドを走る白いピンストライプは、ファミリー系の最上級車スーパーデラックスと、スポーツ系のGS、PSに装着。
メッキ製のモールに変わり、70年代のクルマによく見られた装飾である。
助手席側のみに付くオーナメントは、「CONSORTE」の文字の下にグレード名が入る。このクルマでは「GS」、スーパーデラックスの場合「SD」となる。

ホイールキャップはノンオリジナル、近年の車のものだろうが、なかなか似合っていて悪くない感じだった。
本来GSグレードでは、黒塗装のキャップレスホイールが付く。

前後から。
父が乗っていたクルマは社外品のフォグランプが付いており、フロントマスクの印象が大分異なる。
その他、うちのクルマにはブレーキ補助灯、今風に言えばハイマウントストップランプが付いていた。
これは後部座席の真後ろ、リアトレーに単眼式の赤ランプを左右に付けたもの。昔はちょくちょく装着車を見たものであり、比較的近年まで電力会社のサービスカーがこのタイプの補助灯をつけていたものである。

いずれも前オーナーが付けたものらしく、そのままになっていたもの。

トヨタK型、1200cc68馬力エンジン。
独特の形状をしたエアクリーナーケースがとても懐かしい、昔のクルマはみんなこうだったよなぁ。
私の家にあったスーパーデラックスはケースの色が青色であったが、現車GSはオレンジ色。オイルキャップに刻まれたマークは「トヨタ」マークだった。

後付クーラーのコンプレッサーが左端に位置し、かなり大きなスペースを取っている。
ボンネットフードはツッカイ棒を立てるタイプではなく、2分割になっている棒が、開けると自動的にロックされ、ストッパーになるもの。
これはカッコいい。


車体重量が690kgと非常に軽く、加速は軽やかでとても気持ちよい。
エンジンのうなりはいかにも昔のエンジンという感じで、最近のエンジンとは一味違った音感が楽しめた。(ここらへん、私の文章力ではうまく感じを説明できない・・。読者は各自適当に解釈されよ)

そのほかは運転した時間が短かったことと、私程度の運転技能で多くを語るほどの資格があるのかどうか、疑問であるが、想像以上に運転はしやすかったと思う。

ノンパワステだが、全く重さは感じなかった。コンソルテからコロナに買い換えた際、母がパワステの威力に感心していたことが記憶に残っていたのだが、母も当時はカヨワキ20代だったからねぇ・・。
ハンドルの遊びは大きく、直進状態で軽くハンドルを揺さぶってみても、平気な顔で直進していく。
何故かハンドルの正位置が間逆になっており、直進状態でハンドルのダイハツマークが逆になっている。

ブレーキは前輪ディスクブレーキなのであるが、非常に弱い。
「弱い」という表現は不適当かもしれないが、マスターバックが当然のように付いている、現在のクルマのタッチに慣れた身には、やはり不安。

小柄なボディということで取り回しは非常に良く、クルクル小回りが効くところはとても楽しかった。

ちよっと残念だったのが内装。
スポーツグレードと、ファミリーグレード、それぞれ内装が全く違うことは分かっていたし、あらかじめ心積もりはしていたのだが、想像以上に当時の記憶とは違っていてガッカリした。

後から調べてみると、私の家にあったスーパーデラックスは木目調のハンドルやメーターパネル、シフトノブが装備されており、今回の黒一色の内装とはかなり雰囲気が違う。これに僅かな記憶が反応したらしい、まあこれはあまりにも贅沢の言いすぎで仕方がない。

シフトレバーの前に時計が見えるが、故障して不動。時計の右そばに見えるオレンジ色のものはリア熱線のインジケーターランプ。

ズラリと並んだ小メーター、他グレードではここにラジオが付く。
左から水温、燃油量、油温、電流計という配列。
GSグレードは、他グレードに比べ計器、スイッチ類の配列が大きく異なる。
左上はレバー式のブロワーの切り替えであるが、他グレードでは回転式スイッチが付くなど、独自設計の部品も多い。

アイドリングで方向指示器を出すと、点滅にあわせて電流計の針が揺れるのがなんとも面白かった。

シートは全グレード同じ意匠で違いがない。(多分)
ボディが小さいので広々感はないが、それでも狭苦しくはない。
後部座席の窓はヒンジが付いた開閉式のもの、運転席から身を乗り出せば開閉レバーに手が届く。
リアトレーについたスピーカーは8トラステレオのものだが、ちゃんと鳴るのかどうかは分からず。

ナショナル製のクーラーも装備されていたが、こちらは故障中かな?
比較的涼しい日だったので、窓を開けて走れば冷房なんて要らず爽快だった。
冷房の普及していない時代のクルマらしく、ベンチレーションはとても強力。ダッシュボードの両端に付いている換気口からの風量は豊富で、これも快適だった。

トランクフードはオープナーが無く、鍵で開閉するタイプ。
ちゃんとスプリングが付いていて、開けると自立するし、開閉も軽い。
でもオープナーが付いてない時代は本当に不便だったなー・・。

トランクは深さはあるが、奥行きはそれなり。
コルクボードのような後部座席の背板、左端にむき出しで置かれたジャッキは、当時の記憶そのままで懐かしい。

ここにも当時の記憶そのままで懐かしい一品。
ジャッキに書かれたダイハツの旧ロゴと、イラストで描かれたコンソルテの姿。
この記憶はとても鮮明で、当時のままの姿と、自分の記憶との整合にとても嬉しかった。

下に見える青いビニールシートはうちのクルマにもあった様に思うのだが、純正品なのだろうか。これは確認できず。

このコンソルテ、外装では樹脂部品の劣化が目立った。
特にテールランプの透明性が無くなり粉を吹いたようになっていたこと、ウェザーストリップゴムがささくれたように痛んでいたことなどに、30年以上の歳月を感じた。
しかし塗装は割れなども無く比較的きれいで、メッキバンパーはピカピカ。サビもパッと見た感じではほぼ見当たらず、シート生地なども痛みが殆ど見られなかった。
いままで余程大事にしてこられたものなのだろう。

今回レンタルしたのは2時間で、豊後高田市内から、国東半島の竹田津というフェリー乗り場がある場所まで、約20kmを往復ドライブした。
とにかく運転もしたいし、写真もいっぱい撮りたいしということで、時間が過ぎるのがアッという間てな感じ。
本当はもっとゆっくりと楽しみたかったのだが、ここらへんは鷹揚に構えられない貧乏性な性格なのだろう。
あれもこれもと、せかせかとしているうちに、時間が経ってしまった。

それでもこんな機会はまずあるものではないし、天候もよく、懐かしい出会いが出来て、爽快なドライブが楽しめたことに大変満足できた

レンタカーをお借りした「阿部モータース」さん。

昭和30年代の建物でしょうか、社屋もなかなかレトロ。
「スバル レオーネ レックス サンバー」の看板がまた感涙ものです。

レトロレンタカーについて関心のある方は、
「豊後高田市観光協会 レトロレンタカー」でググッてみてください。
詳細、連絡先などがのっています。

豊後高田市街からは少し離れています、徒歩ではちょっときついかも。
コンソルテの他に、「昭和44年式マツダキャロル」、「昭和43年式ニッサンプリンススカイライン」が借りられるようです。

今回私はコンソルテのことで頭がいっぱいだったので、写真はこれ一枚だけ。
もう少し見学させてもらっても良かったかな・・。

豊後高田・昭和の町にも古い自動車がたくさん展示されています。こらもおすすめです。

You Tube 動画だよん
いったりきたりすれちがい

車内から撮影
エンジンスタートして左へ右へ

続・車内から撮影
撮りっぱなしで長いです
面白くもなんともないです