ニッサンキャブスター

キャブオーバーバスとしては初めての専用シャーシを与えられたキャブスターは、量産タイプのバスとして登場。
量産という形態をとった為、低価格化と短納期を実現した。
価格を武器に自家用バスとして重宝されたほか、後部にじゃまな構造物を持たないキャブオーバーというレイアウトを活かし、放送宣伝車、検診車など特装車の種車として多く用いられた。
キャブオーバーバスとしてはそこそこ善戦したキャブスターであるが、結局はリアエンジンバスという大多数に飲み込まれ姿を消している。
恐ろしくボロボロの状態で放置されているこのクルマ、はっきりいって形が残っていることさえ不思議な状態。
外装は火災にでもあったのであろうか、一面のサビに覆われガラスの類は全て失われている。
上の写真左は運転席を撮影したもの、エンジンカバーが浮き上がりガソリンエンジンが顔をだしている。

写真上右は最後部非常口から車内を撮影した物、ご覧のとおり床板が無い・・・。
デフやサスが丸見え、背骨となる図太いシャーシ・フレームもすべて白日の下にさらけ出されとってもエッチ。
渋いセンターホイールキャップと、「ニッサン」の文字がかろうじて読みとれる銘盤。
ホイールキャップは何故か無傷で全くさびていない。
銘盤中央のマークはあまり見かけないタイプ、日立の社章とそっくり?下地に見える水色が、オリジナルのボディカラーなのかもしれない。(2000.5.19)

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