スズキ スズライトキャリイ

現在まで続くスズキのベストセラーモデル、「キャリイ」を名乗る最も古い、初代モデル。
ボンネットが突き出ているが、実は床下にエンジンが積んであるという、ふざけた風体のトラック。
昭和36年の発売当時、スズキはピックアップモデルを持っておらず、軽自動車の先発メーカーながら、売れ筋商品のトラックがないという状況下にあった。
当時の市場では、ダイハツハイゼット、くろがねベビー、それに廉価な軽三輪が多数先行していた。それに加えてマツダ、ミツビシ、スバルがそれぞれニューモデルを投入した時期とも重なっており、スズキもこのスズライトキャリイで、激しい競争に挑むこととなった。
構想から発売まで、短期間で作り上げた急造モデルであったが、パワフルなエンジンが評判になり大成功を納めた。
スズキキャリイがトップセールスブランドになるのは、もう少し後のモデルからであるが、その礎となった記念すべきモデルである。

写真は父の勤め先で撮影されたもの、運転席の人物は父。
フロントグリルのデザインから、初期のモデルであると推察できるが、ナンバープレートの書式がとにかく時代がかっている。

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(1999.5.14)